アドラー心理学のカウンセリング方法

アドラー派カウンセラーは、主に二つの分析を行いクライアントの状態を把握します。

①家族布置分析

幼少期に一緒に暮らした家族の年齢・職業・性格・身体的及び頭脳的な優越性・社会的地位から分析

②早期回想分析

クライアントが記憶している最も古い記憶もしくは最もビビットな記憶を3~6個を分析 (曖昧な記憶や嘘の記憶でも問題ありません。修正されたその記憶にも意味があります)

 

アドラー派のカウンセラーは、上記の手法を使い現在のライフスタイルを把握し、 それが幸福から遠いものであれば新しいライフスタイルへ導くナビゲーターになるのです。 

この2つの手法について、もう少し解説していきます。

 

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①家族布置分析

アドラー心理学では、子供は家族こそが世界そのものであると考えます。

そのため親から愛されない以上の恐怖はないのです。 だから必死になって親の愛情を受けようとします。

その戦略こそが、あなたのライフスタイルとなってくるのです。

戦略は様々ですが、家族の中でどの位置に自分がいるか、両親や他の子供はどのようなライフスタイルだったのかを明らかにすることで、 その戦略を知ることができるというわけです。

以下にアドラーが提示している第1子、中間子、末っ子、一人っ子とそれぞれの性格の特徴を記載しました。

 

■第1子

・第2子に攻撃的 ・責任感が強い ・リーダーシップがある ・勤勉な努力家 ・理想主義、完璧主義 ・世間体を重んじる保守的な性格

■中間子

・競争的、攻撃的 ・すねやすい ・不正や不公平が嫌い ・現実主義

■末っ子

・甘えん坊 ・依存的 ・対人関係が上手 ・中間子と対抗しやすい

■一人っ子

・親の影響を多く受ける ・年上との人間関係が得意だが、同級生との人間関係が苦手 ・わがままで自己中心 ・自信がなく依存的 ・問題を肩代わりしてもらおうとする傾向がある

 

②早期回想分析

「ライフスタイルは10歳までに自分が決めた」とアドラーは述べています。

先程お話した通り、家族こそがライフスタイルの形成に大きく貢献しています。

そのため、10歳までには自分の戦略が確立され、ライフスタイルも確率されてくるというわけです。

ですので、10歳以下の記憶が望ましいとされています。 早期回想分析に用いる記憶は、何でも良いわけではなく以下のような5つの基準が設けられています。

 

①ある日ある所での特定の出来事の思い出であること

②始めと終わりのあるストーリーであること

③ありありと視覚的に思い出せること

④感情を伴っていること

⑤できれば10歳くらいまでの出来事の思い出であること

※ストーリー性があり、詳細であることが望ましい)

 

 早期回想分析でなぜ性格を判断することができるのでしょうか?

 

・人は過去の記憶の中から、現在のライフスタイルに一致するものだけを思い出す

・記憶は認知バイアスの作用によって選択されているため、思い出す必要があると信じていること・覚えておきたいと思うこと・自分の役に立つだろうと感じられることだけを思い出すことができる

 

記憶は自分の信念を強化するために使われる 以上のような前提からアドラーは覚えていることにこそ意味があると考えたのです。(反対に、フロイトは忘れたものにこそ意味があると提唱していた)

 

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