3章 目的論

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3-1 目的論とは?全員都合良く生きている

adler-com_banner10 アドラー心理学と『イコール』で結ばれるであろう言葉『目的論』。
目的論とは『自分で目的を設定し主体的に決断して行動する存在である』という考え方です。
つまり、人は出来事を自分の都合の良いように選択をし解釈しているという考え方です。
日本で有名だったユングやフロイトが唱えた原因論とは対極的な考え方です。
原因論は、物事には必ず理由ががあるという考え方です。

3-2 『原因論』と『目的論』の違い

自分で決定しているとはいえ、遺伝や過去を変えることは現在の技術では難しいでしょう。
原因論と目的論の違いを見てみましょう。
・原因論→感情や行動は過去の原因から生み出されるという考え方(過去思考)
・目的論→全ての感情や行動はある目的を達成するために生み出されるという考え方(未来思考)
具体例を見ながら学んでいきましょう。

犬に噛まれてしまい犬恐怖症になった女の子

adler-com_banner-11 ■原因論
『なぜこの子は犬恐怖症になってしまったのか?』

『犬に噛まれたから』と考察します。

■目的論
『なんのためにこの子は犬恐怖症になったのだろうか?』 ↓
『今後犬と遊びたくないから恐怖症になった』
『どれだけ怖かったかを理解して欲しくて恐怖症になった』

まるで望んで犬恐怖症になっているかのようですが、その通りです。
原因論では致しかないように感じることも、目的論ではその人の思いや意思でどうにかなるような気がしませんか?
しかし、アドラー心理学は全ての出来事を目的論で考えることを提唱しているわけではありません。
人の意思が介入することは目的論、意思が介入せず機械的なことは原因論で考えることを提唱しています。

3-3 様々な人の目的

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ここで目的について考察してみましょう。

■いじめる人たちの目的
・いじめている集団に属すことができる
・被害者の人よりも優っている気持ちになれる

■いじめられる人たちの目的
・我慢することで自分に価値があると思える
・期待を裏切りたくない
・人に弱いと思われたくない

■ボランティアをする人たちの目的
・自分の存在意義を感じる
・普段の生活で負い目に感じていることが浄化できる気がする

■暴力を振るう親の目的
・仕事での立場が低く他の人よりも能力的に劣っていると感じていた
・年齢と共に筋力等が衰え、その逆に成長していく息子に劣っている気がした

■常に言うことを聞くいわゆる『良い子』の目的
・嫌だという気持ちを説明するのが面倒
・『良い子』でいることで存在意義を保てる

いかがでしょうか?
これらの目的はあくまでも私が懸命に状況をイメージしながら考えた主観的な意見に過ぎません。
しかし上記には共通点がありました。

『所属感、存在価値を感じたい(承認欲求)』という目的に向かっているということです。
アドラー心理学では、この『承認欲求』に着目しています。詳しくは第5章で解説していきます。

3-4 ライフスタイルは死ぬ直前まで変えられる

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アドラー心理学では、性格や価値観のことを『ライフスタイル』と言います。
一般的にライフスタイルは変えるのに時間がかかるとされていますが、アドラー心理学では死ぬ直前までライフスタイルを変えることができると考えられています。
なぜなら『原因論』ではなく『目的論』で考えるからです。
ライフスタイルは、原因論的な過去の出来事によって形成されたものとは考えず、何か達成したい目的のために今ライフスタイルを作っていると考えるのです。
つまり目的が変わる、もしくは他の手段で目的を達成できれば、容易にライフスタイルを変えることができるということです。

3章の達成度

この章も楽しく学んでいきましょう!


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